【超高金利】Acleda銀行「15年もの・年利9.50%」米ドル定期預金【受付終了】

【超高金利】Acleda銀行「15年もの・年利9.50%」米ドル定期預金【受付終了】

東南アジアの小国であるカンボジア。

しかし、市場では米ドルが主に流通し、さらには高金利の米ドル建て定期預金が楽しめることは、カンボジアならではの隠れた魅力のひとつです

カンボジア国内・米ドル建て預金金利

 

定期預金は、一定期間預けたお金に対して通常以上の大きな利息を受け取ることができる預金口座で、英語では「Fixed Deposit」や「Term Deposit」と呼ばれます。

短期のものでは3か月前後から、長期間のものでも36か月(3年)から60か月(5年)までの契約期間がカンボジア国内金融機関の定期預金では多く見られますが、カンボジア国内大手銀行であるAcleda銀行では、それらを大幅に超える契約期間の「15年もの」、しかも「年利9.50%」もの超高金利の米ドル建て定期預金があるらしい。。。

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Acleda銀行の最新広告では各通貨建て定期預金に驚くほどの高金利が謳われていた(2023年2月)

そんな噂の真偽を確かめるべく、調べてみることにしました。

Acleda銀行(アクレダ銀行)について

Acleda銀行は、首都プノンペンに本部を置くカンボジア国内最大手商業銀行のひとつであり、三井住友銀行やオリックスといった大手日系金融機関によるカンボジア国内投資先としても有名です

まずは銀行の概要をまとめてみることにしましましょう。

Acleda銀行概要(2022年末現在)

名称:Acleda Bank Plc. ※日本人には「アクレダ」と呼ばれることが多いが、現地では「エーシーリダー」と発音されることが一般的

業種:商業銀行(2003年12月1日、商業銀行ライセンス取得)

代表者:Dr. IN CHANNY

資本金:4.33億米ドル(2022年末)

日系資本:三井住友銀行 18.0669%、オリックス 12.1271%

支店数:カンボジア国内264店舗

従業員数:12,243名

海外拠点:ラオス37店舗、ミャンマー17店舗

株式公開:カンボジア証券取引所上場(2020年5月25日)

国内264店舗(海外拠点を合わせると318店舗)、従業員数は12,000名超と、カンボジア国内他行を圧倒する大規模なネットワークを誇っています

Acleda銀行の商業銀行ライセンス取得は2003年12月ですが、1993年1月当時に開始された、内戦が残した戦禍著しいカンボジア国内の人々に対するマイクロクレジットを提供するNGOとしての活動が前身となっています。

その活動は首都プノンペンに留まらず、カンボジアの復興とともに拡大を続け、カンボジアを代表する最大手金融機関のひとつとして幅広い金融サービスを提供する存在となっています。

Acleda銀行は、プノンペン市内に3店舗あるイオンモール(イオンモール・プノンペン、イオンモール・センソックシティ、イオンモール・ミエンチェイ)内にも支店を営業し、イオンモール内のAcleda銀行店舗は日曜日も銀行サービスを提供しています

Acleda銀行が提供する高金利の米ドル建て定期預金

Acleda銀行では、一般的なカンボジア国内銀行と同様に、普通預金口座(Saving Account)や当座預金口座(Current Account)と並んで定期預金口座(Term Deposit)が預金サービスとして提供されています。

Acleda銀行の一部店舗では、米ドル建て、カンボジア・リエル建ての預金口座に加えて、タイ・バーツ建ての預金口座も提供されています。

Acledaモバイル操作による定期預金ならさらに高金利に

Acleda銀行が提供しているスマホアプリ専用インターネットバンキング「Acledaモバイル」操作を通じた定期預金には、通常の窓口での手続き時よりもさらに高い金利が楽しめるようになっていることも興味深いポイントです。

カンボジアでも銀行業務のデジタル化が急ピッチで進められている中、そのメリットを定期預金の優遇金利としても享受することができます。

短期定期預金は「1か月もの」から選択可能

Acleda銀行の定期預金では、非常に細かな契約期間が設定されていることも特長です。

最短では1か月ものから、1か月ものから12か月ものまでは1か月刻みでご自身の資金運用スケジュールに応じた契約期間を選ぶことができるようになっています。

Acleda銀行が提供している、1か月ものから24か月もの(2年もの)までの短期定期預金の預金金利は以下のとおりです。

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Acleda銀行・短期定期預金金利(2022年11月1日改定) – Acleda銀行WEBサイトより

長期定期預金は15年ものまで選択可能、ただし金利は……

Acleda銀行での長期定期預金は、36か月もの(3年もの)から、その先は1年ごとの設定となり、カンボジア他行には見られない15年ものの非常に長い契約期間の定期預金も選ぶことができるようになっています。

しかし、気になる金利ですが、残念なことに、2023年3月13日の最新の金利改定によって「年利9.50%」の高金利提供はすでに受付終了してしまっている模様でした

そのため、15年もの米ドル建て定期預金に提供される金利は現在のところでは年利6.55%となっているようです。

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Acleda銀行・長期定期預金金利(2023年3月13日改定) – Acleda銀行WEBサイトより

「15年もの」超長期定期預金が持つ意味合い

本記事の文頭でも述べたとおり、定期預金は「一定期間預けたお金に対して通常以上の大きな利息を受け取ることができる預金口座」ですが、その裏を返して考えるならば、「銀行に対する融資」としての意味合いを強く持っています

このカンボジアでは、住宅ローンや自動車ローン、さらにはより小さな金額でのマイクロローン(農機やオートバイ、スマートフォンの購入などに使われます)などの様々な形を取りながら、金融機関や貸金業者らからカンボジアに住む人々に対して非常に高いローン金利での融資がされていますが、そうした高金利融資を資金源となって支えているのが、やはり高金利を理由に人気を集めている(主に米ドル建ての)定期預金です。

成長著しい現在のカンボジアでは、人々の消費意欲も極めて高く、強いローン需要が金融市場を支えていますが、将来的にはいったいどのような展開を迎えていくことでしょうか。

その中で「15年もの」といった超長期の定期預金は、「銀行が長期間にわたり顧客に利息を支払い続けなければならない」ことも意味します。「年利9.50%の利息を米ドルで15年間支払い続けてくれる定期預金」は確かに驚くほど魅力的なものですが、またその一方で、これから将来15年間、カンボジアの、さらには世界中の金融情勢について、現在のままの状態が続くと誰が断言できるものでしょうか

奇しくも最近は、次のような動画(銀行がなくなる日)も話題を集めているようでしたが、こうした形でも多く語られているとおり、カンボジアを含めた世界中の金融サービスは、これから先も大きな変化を迎え続けていくことでしょう。

まとめ

カンボジア国内銀行での定期預金は、安全資産とも呼ばれる米ドル通貨のまま高金利運用できることから日本人の富裕層からもこれまで以上の注目が集まっています。

手間もかからず安定した資金運用としての確かな長所がありますが、あまりに長い期間の契約期間としての定期預金を開始する前には、ご自身の資金運用の予定も含めてしっかりと検討すべきところでしょう。

今回はAcleda銀行での定期預金についてまとめてみましたが、カンボジア国内にはその他にも日本語対応のジャパンデスクを有する銀行や、定期預金も含めた魅力的なサービスを提供している銀行がいくつも存在しています

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カンボジアで暮らすあなたにとって、素晴らしいパートナーとなる銀行が見つかりますように。

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